『新漢和大字典』編纂の大家によるアジア文明論

古代人は、風と同系の「鳳」に、皇や王と同系の「凰」を組み合わせることで、「鳳凰」という風神の鳥=鳥の王者のイメージをつくりあげた。漢字という緻密な文字体系を支えている、鋭い観察力と言語感覚。身近な一字一字の成り立ちのなかにこそ、伝説や神話、農耕や牧畜に根ざした中国的世界観がみえてくる。漢和字典編纂の大家が中国文明史を概括することをめざし、生活や社会、政治、思想をもアジア的な視座でみつめた古典的名著。
Back to Top