ポーランド随一の恐怖小説作家、ステファン・グラビンスキ短編集邦訳第二弾。 - 前刊の『動きの悪魔』が夜だとしたら、本短編集『狂気巡礼』は昼。強烈な日差しがジリジリと少しづつ肌を焼くような、白昼夢のような眩しい情景を思い浮かべました。美しい狂気の予感に漂う腐臭。 - 見返しに印刷を施し、函入りにしたのは収録作の「薔薇の丘で」からのインスピレーション。 -- 壁が包囲する入口のない庭園。漂う薔薇の芳香には、ある特別な《におい》が混じっていた。「薔薇の丘にて」 神経科医のもとへ診察を受けに訪れた精神病理学者の妻。彼女が打ち明けた夫の驚くべき秘密とは?「チェラヴァの問題」 筆を折り蟄居する作家を見つめる無人の向かい家からの不穏な視線。著者の自画像ともいうべき怪作。「領域」
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